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南京好日『ピンクラブ(はぁと)』

中国旅行がブームである。

テロ事件への不安から、
アメリカやヨーロッパ方面への旅行者数が減り、
その反面、アジアへの旅行者が増えているという。

なかでも、アジアの雄と言えば、中国。
最近は政治家も企業家も、
サラリーマンもビジネスマンも
近所のオバハンも中国詣でがお盛んで、
猫も杓子も、というのはまさにその通りだといえよう。

その中国のメジャー観光地と言えば、
北京、上海あたりの現代化が進む都市が挙げられるが、
やはり中国4000年の歴史がかもしだす雰囲気を味わうのなら
古都をはずすわけにはいくまい。

古都といえば、なんといっても西安。
かつての唐代の都としてもしられるが、
そのずっと昔、有史以前から人が集まっていた場所でもある。

秦の兵馬俑、街を取り囲む城壁、
楊貴妃の墓、漢代の皇帝墓など、
旅行客を引き寄せる要素は多い。
その古都にあこがれ、ぼくは二年前、
友人とともに西安を訪れた。

西安駅を降りると、
さっそく観光地へのバス客引きがぞろぞろ近づいてくる。
主に行き先は、兵馬俑がメインみたいだ。

まあ、観光案内などは他に任せるとして、
町歩きが大好きなぼくは、
宿をとったら早速、街探検に。

泊まったホテルは駅前。
その裏口付近の路地にふと迷ってみると、
そこはおよそ万人を引き寄せる古都らしからぬ
一種異様な雰囲気、− その色は、ピンク色??

そうなのだ。
ピンク色の照明に彩られた、
商店が軒を連ねる通りが、
観光客が集まる駅前50メートル以内にあった。

表の看板には、「剪頭」とある。
つまり、床屋だ。
だが、中を覗いてみると、
店員はたいがい妖気漂わすおねーさんが一人二人。

格好は、今の季節寒すぎる薄手、
というか、若干肉ハミダシ、いや、むちむち。

おねーさんというのは言い過ぎか。
中には、40代近くのおばさんが多い。
散髪に使うイスは一台程度、
店の奥には怪しいカーテンで仕切られた場所がある。

そのカーテンからチラリと見えるのは、
ベッド・・・・ベッド??床屋???

中国の床屋には、たいがい、
「洗頭」、「剪髪」などと書いてある。
つまり、“シャンプー”、“かみ切り”。
しかし、ピンクの床屋にはベッドはあっても
それらしき設備は見あたらない。

ムチムチのおねーさん、
カーテンで仕切られた区切りの向こうのベッド、
ピンク色の照明・・・・

この三つの条件が生み出す結論とは、
つまり、この店は風俗店なのだ。

たしかに、“頭”を洗ってくれるし
“ シャンプー”をつけると逆に汚れるけど、
まあ、“毛”にはかわりがないが。

恐るべし、中国。
だが、一つ注文を付けるのなら、

もう少しスタッフは若返ってもいいと思う。

それとどうか、みなさん。
身ぐるみはがされて、
大使館で、パスポート再発行の憂き目にあわないように。

あ、というか、
検疫でひっかからないように。
日本を清潔に保ちませう。

written by Bonkora

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