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寿県への道1
〜蘇州脱出〜 時は2001年の六月。
先の労働節(中国の三大ホリデーの一つで五月一日から一週間の休みになる)、墓マニアンであるティエンビエン(仮名)が安徽省の寿県に行きその素晴らしさを当時在住していた蘇大同学に言いまわっていた。 その話で『俺も行きてぇっ!!』と思ったのは俺も含め四人ぐらいだった。そのうちのひろ君とタイチョウ(どちらも仮名)はティエンビェンの話を聞いてものすごく寿県に心引かれてしまった。 しかし、心引かれたのはいいものの、ティエンビェンがあまりに淮南の恐ろしさを語るので二人は行く前からかなりびびりまくりモードだった。『ぼろぼろの格好をしていかないと外人だとばれたらやばいよ』と何度もティエンベェンに脅され、ひろ君はスキンヘッドにするわ、人民級の服とズボンと靴、挙句の果てには民工(出稼ぎ労働者のこと)ご用達の人民ビニールバッグまでをも買いそろえる始末(笑) わざわざ上海にまで上海始発の淮南行き切符を買いに行き、そして受け取り準備万端。そして、その出発の日は来た。 蘇州站に早めに着いた二人は時間つぶしの為站前で二人別々に別れてうろついていた。するとひろ君の前からいかついごつい身体した警察官がすごい勢いでひろ君に向かってくるではないかΣ( ̄□ ̄! びびったひろ君は適当に他の所を見る振りしてすました顔でいると、いきなりその警察官に呼び止められた。 『&%$#!!』 ひろ君はほとんど中国語が分からない為にこのいかつい警察官が何を言っているのかさっぱり分からない。無理に笑顔で『いや〜』と照れた顔をしていると警察のおっさんはまた何か言っている。今度はもっと荒い口調で 『シェンフェンジャン!!』(身分証:中国人なら誰でも持っているIDカード) そこで初めてひろ君相手が身分証を見せろと言っているのに気づく。そしてかなりびびる。というのも彼は外人であるわけなのでそんなの持ってないに決まってる。しかし、何故か彼はそれを言う勇気が警察のいかつさにやられてしまい言えなかった(笑) 事態はややこしい方向に向かっていく。 ひろ君『没有身分証』(持ってません) 警察『怎麼没有ア?』(ないわけないやろ!) またもや警察のけんまくにびびり、仕方なく今度は日本の大学の学生証をしぶしぶ見せることに。 警察『・・・・・・・・・・。北陸大学ってどこの大学だ?』 ひろ君『東北的・・・大学』(東北三省にある大学) 注:北陸大学は日本の富山県にある大学です<重要 ひろ君ナイスボケ!確かに”北”って書いてあるからそれあるっぽいもん(笑)しかしそのナイスなひろ君のぼけっぷりとは相反して、警察は余計に彼を怪しみ出す。身分証を見せろとせがまれひろ君大ピンチ! ええ〜い、どうにでもなれぇっ!! もうやけになったひろ君は留学生なら誰もが持っている居留証を警察に差し出した。それを見た警察 ・・・ちょびっとフリーズ・・・ 警察『お前サパニンかいな!?』 注:サパニン←蘇州語で日本人の意味 と今度は警察がかなりびびりだした(笑) 警察『お前何で日本人なのにこんな格好してるんだ!?もっと外国人らしい格好しろよ。お前これじゃあ何処から見てもたちの悪い民工にしか見えねーぞ。だから俺はお前を戸籍のない偽身分証を持ったやばい奴と思って尋問したんだ』 ひろ君『だってこういう格好しないとこれから行くところが怖いんだもん』 警察『どこ行くんだ?』 ひろ君『安徽』 警察『え!?・・・・・・。まあ、気をつけてな』 まるでか弱い外人を見放したかのようなセリフに、余計安徽省に対してびびり始めるひろ君。まじこえーと思った彼は、それから列車に乗るまで、いかついスキンヘッドを強調しながら、チャイニーズマフィアがかけるような丸渕のサングラスをかけ、人民服に人民バッグを持って強がっていたそうだ。 ”だって怖いんだもん”と言ったひろ君達二人の運命や如何に!? 続く |