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14時間耐久寝台硬座列車

中国の硬座と言えば、バックパッカーが数々の伝説を生み出した乗り物である。その安さ・快適さの為、数多くのバックパッカーに 愛されている。しかし、そのバックパッカーの間でも、一つだけ皆が共通して思っていることがあった。「硬座で寝れる奴は変態だ」 である。確かに硬座は朝昼に限って移動するだけなら全然問題ない。しかし、それが寝台ともなると地獄を見ることになるのである。 西安から徐州に行くために上海行きの硬臥のチケットをとろうとしたNUNOとイタコラ。二日前の朝六時に駅で並んで、「やったー硬 臥ゲットだ!!」と喜んでチケットを見ると、何と硬座じゃねーか!!すかさずおばちゃんに聞くも硬座以外なし。人民の力まったく恐るべ しである。へこむNUNOをよそめにイタコラは、「大丈夫やって」と妙に楽観的だ。21:58分発の列車に乗り込むと、車内はもうすでに 人民うじゃうじゃモードである。カバンを置くスペースすらないぞ。NUNOとイタコラの席は通路を隔ててばらばらで、イタコラのほうは 皆いい人そうな人達だ。一転NUNO側の人民は目の前には、ほっぺたのほくろから白髪が生えている(笑)成金ぽいっおっさん、 左にはごつい体(激太)のおっさんがスタンバッていた。 しかしへこむNUNOにはこの旅の途中にはこのような時もあるだろうと秘密兵器を用意していた。じゃじゃ〜ん!!空気枕だ!!早速装着 してみる。ふふふっ人民どもが羨ましそうに見ておるぞ。俺はこれで熟睡するのだ〜・・・・・・うげっ、気持ち悪い・・・何か首が締付 けられるようで気持ち悪い。しかも、普通に座っているより全然心地が良くないではないか。う〜ん大失敗だ、かっこ悪いぞ。 前のほうを見ると、一人の青年がしきりに窓の外の人達と悲壮感漂わせながら会話をしている。どうやら家族と離れてしまう為別れ を惜しんでいるらしい。そうこうしていると、鉄道員四人がやってきて変な発車儀式みたいなことを始め、車内からは何故か拍手喝 さいが起こった(笑)。さて、発車するときにドラマが起こった。さきの青年が家族ととうとう別れる時がきたのだ。青年は声をあげて泣 き出した。家族も涙して声になっていない。そして西安駅から離れてしまうと青年は窓にかがみこんで大声でこれぞ男泣きと言うば かでかい声で泣き始め、顔を下に向け窓をガンガン殴っている。まわりの人民も彼に同情し、彼を慰めている。とても印象的なシー ンだった。ほんとにドラマをみているようなドラマチックな風景だったのだ。(ToT) 車内のテンションは異常に高いのがむかむかするが、なんとか寝ようと試みる・・・・・う〜ん、寝れない。再び試みる・・・・駄目だ、 とにかく何か分からないが寝ようとしても硬座だけあって背もたれが痛いし、座り心地も悪く、寝ようとする身体をそれらが原因で 寝れない。イタコラと顔を合わせ、「なんやこれ〜!!」と魂の叫び。楽観的だったイタコラもさすがにギブアップ、これは長い戦いにな りそうだ。うっ・・・なんだこの臭いは!?くさ〜!!!イタコラに「なんなんこの臭い??」と聞くと、どうやら発車時に一大ドラマを演じたあの 青年が吐いたらしい(笑)それもそのはずだ。奴は西安駅出発後、缶ビールをがんがん飲んでいたのだ。まったく迷惑な兄ちゃん だ。くう〜寝れへんやないか!!(>_<) 夜中の3時頃電気がいきなりぱっと電気がついて、おばはんの鉄道員が「切符みせろ」とわめき出し頭にきた二人はそれで余計 に寝れなくなった。NUNO側のおっさんどもの一人は相変わらずほくろから白髪がくるくるっとででるし、一人は貴重な共有テー ブルを一人で占有し爆睡しながらばかでかい超ど級のいびきをかいている。まわりの人民も驚き、「誰!?」と皆注目するくらいだ。 完全に頭にきたNUNOは中国語で「うっさいねん!!」を連発。そのたびに起きるおっさんであったが、2秒でまた寝ついてしまう。NU NOはもうここで寝ることを断念した。マジで寝れない。 一方、その頃イタコラ側もえらいことになっていた。イタコラの座っている座席のほかの二人(椎名きっぺい激似の若い人とおじ いさん)は問題ないのだが、対面に座っている人民が問題だった。夫婦と中国式ばかでかいメガネをかけたおじいさんがいて、 夫婦がいただけなかった。最初ちゃんと3人で座っていたのだが、夫婦のおばはんが「私足広げて寝たい」とかいうわがまま で、夫を席から追いやった(笑)するとこまった夫は、座席の下に新聞紙をせっせっとひきだした。準備が整うと何と座席の下の 空間で寝だしたではないか(笑)しかもそのおっさんの足がはみででおり、通路側に座っていた人のよさそうなおじいさんは下 に足がおろせなくなってしまい、座席の上で体育座りをさせられるという可哀相な図柄になってしまった。おじいさんは唖然と するNUNOと苦笑いを交わしたが、苦しかったに違いない。なんて奴だ、あのおっさんは・・・おばはんはおばはんで二人分の 席の空間を利用して足をおじいさんの方に足を伸ばしている。ちっとは老人をいたわらんかい!! まだ外は真っ暗の四時半にNUNOの左側に座っていた「いびき大王」のおっさんはあわてて下りていった。これで一人 で席を占有できるNUNOと対照的にイタコラは未だに満席。しかし、席を占有できたと言ってもやはりそこは硬座。ねっ、 寝れない(T-T)更に三門峡を過ぎたあたりから日がさしてきてもう朝。イタコラをこちらがわに呼びよせ、二人で大いに愚 痴る。目の前の「ほくろから白髪」のおっさんの携帯電話がしきりに鳴ってうるさい。しかもわざと長い間とらない。 金持ちぶりをアピールしているのである。腕時計は金色、指輪も金色と装飾品は全て金色。センスがないぞまったく。 鄭州を過ぎた時点で頭の思考回路がショートし始めた。NUNOはふらふらになりつつも徐州にたどり着いた時には戦闘 マシーンとして暴走しかけていたのだった(笑)。 改めて言おう。 「硬座で寝れる奴は変態だ」

written by KEN 2005/05/31

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